女弁護士・高林鮎子1 「寝台特急あさかぜ4号殺人風景」

今は無き火サスの人気シリーズ、女弁護士・高林鮎子。なんと20年近くに渡って、34作も作られた。
その記念すべき第一作目の「寝台特急あさかぜ4号殺人風景」。その原作は故宮脇俊三の「殺意の風景」である事は、あまり知られてはいない。

しかしドラマに使われたのは原案程度で、実際使われたのはトリック部分ぐらいなもの。登場人物の設定も事件の背景も全く違う。
確かに「殺意の風景」は文庫版にして一編が10ページ程度の短編であるし、登場する人物も匿名性を持たせているので、二時間ドラマにそのまま流用するのは無理な話だ。

20年近く続いた高林鮎子というキャラクターを作り出したのは、ドラマ製作者側の功績であるし、演じた真野あずさの魅力が大きい(まだ20代ギリギリですごく綺麗だ)。しかしこのドラマを見ていると、原作者として名を連ねているのに、我々の神様である宮脇俊三氏の功績がちょっぴりしか感じられないのが不満といえば不満なのだ。

・・・以下鉄道好事家向けのコメントとネタバレあり


ドラマ内では今は無きEF66 901号機が牽く「あさかぜ」の姿が見られる。ほんの数秒だけどね。次のカットでは他の号機にスリ変わっていて、そこは二時間ドラマということでご愛嬌。

国鉄民営化を半年後に控え、車掌区に民営化に意義をとなえるポスター(当時同様な物が新聞の一面広告に掲載された)が張ってあったりする。この時代の微妙な空気が画面からちょっぴり味わえるかも。

原作ではA個室寝台と食堂車が舞台であったが、ドラマでは二段式B寝台車しか出てこない。原作ではそれらを登場させる事によって、博多〜東京間を飛行機や新幹線ではなく、寝台特急を使うと言う現実離れした理由付けがなされているが、ドラマではその辺がちょっぴり怪しい。

新幹線が停車する大きな駅の場合、駅を跨ぐのは車より歩いたほうが早いと言うのは、意外な盲点かも。
徳山駅から埠頭まで10分。ちょっと試したくなってしまった。

2006.10.16 | Comments(0) | Trackback(0) | 鉄道が出てくるテレビ

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